12日 8月 2025
 40年前の今日、日航ジャンボ123便が墜落し520人の尊い命が失われました。主な原因は、同機が過去に起こした尻もち事故の際に施された後部圧力隔壁の修理不良とされています。同機はその後も飛行を続け、事故時に圧力隔壁が客室の与圧に耐えきれず、隔壁から尾翼部の損傷へとつながり、垂直尾翼と油圧操縦系統の損壊が起き、その結果、操縦機能を失い航路を離れ浮遊しながら墜落したとされています。  航空機は垂直尾翼を失っても、うまく操縦すれば機体をコントロールできたという例があります。過去に米国のB52軍用機が事故で垂直尾翼を失った際、パイロットが外部からの通報でそれを知り、地上と連携を取りつつ生きていた油圧系コントロール機能を使い操縦を続け無事着陸できたということです。しかしながら、日航ジャンボ機の場合は油圧系コントロール機能まで失っていたため、仮に垂直尾翼の喪失をパイロットが把握できたとしても操縦はできなかったであろうとのことです。  事故や災害による被害の最も深刻な所は、最も状況把握の難しい所である場合が多々あります。阪神淡路大震災で震度7を記録した神戸市街がその例のひとつです。被害が余りに大きくその状況を発信できなかったからです。 事故や災害に遭遇した時、その状況をいかに早く正確に把握できるかは、その後の対応の良し悪しを大きく左右します。  昨今、地震による被害状況をリアルタイムに把握し対策に活用するシステムは、この観点からも地震防災減災に有用なシステムとして開発されています。